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国旗の色の意味ー8か国紹介(日本~ウクライナ)
世界の国の国旗には、その国その国のもつ歴史や背景が
象徴としてあらわされています。
ここでは、使用されている「色」という角度から
意味をさぐっていきます。
色の意味については、諸説ある場合が多いのですが、
代表的な説を紹介していきます。
日本:赤は「日出ずる国」の太陽
日本の国名はもともと「日の本(ひのもと)」
農耕民族の日本人にとって、太陽はかけがえのない
ありがたい存在です。
神様の頂点である天照大神は太陽の神で、
太陽は古くから人々に恵みをもたらす、として
信仰の対象とされてきました。
飛鳥時代には聖徳太子が隋の皇帝に向けた国書で、
有名な「日出ずる国」という表現がされています。
赤い丸は「太陽」:「団結、円満」の丸い形に
「博愛・活力」の赤、「神聖・純潔」の白という
思いが込められています。
白地は、紅白の組み合わせで、縁起の良さも
表されています。
英語では「the Rising-Sun flag」といいます。
フランス:「自由・平等・博愛」
トリコロール(tricolor)と呼ばれる
このフランスの3色。
フランス革命の人権宣言にある
「自由・平等・博愛」を象徴しています。
ときどき、「青」=自由、「白」=平等、
「赤」=博愛、のような解釈も見られるが、
3色三位一体と考えるのが妥当のようです。
イタリア:国土と自由、雪と平等、情熱と博愛
イタリアの国旗は、「緑」「白」「赤」
フランスの国旗を起源としています。
18世紀末、イタリアに遠征したナポレオンが、
当時、小国が分立していたこの国の統一旗
として使用させたと言われています。
ナポレオンさん、さすがですね。
「緑」=国土と自由
「白」=雪と平等
「赤」=情熱と博愛
を表しているとされています。
ドイツ:自由と統一
一番有力説と言われるのが、
19世紀19世紀初めナポレオン軍との戦いに参戦した
学生義勇軍(リュッツォウ義勇軍の軍服の色が
黒地に赤の襟、金のボタンだったことに由来
しているというもの。
「黒」=マント
「赤」=肩章
「黄」=金ボタン
を表すといわれます。
また、
「黒」=勤勉
「赤」=情熱
「黄」=名誉
とも言われます。
1949年1月のフリードリヒ・ルートヴィッヒ・ヤーン
(Friedrich Ludwig Jahn)の演説では、
「黒」=名誉
「赤」=自由
「黄」=祖国
1948年9月のルートヴィッヒ・ベルクシュトレーサー
(Friedrich Ludwig Jahn)の演説では、
統一と自由(Einheit und Freiheit)
自由のなかの統一(Einheit in Freiheit)
の伝統を表していると言われています。
インドネシア:潔白の上に立つ勇気
赤と白は伝統的な国民色で「高貴な二色旗」
と呼ばれます。
13〜16世紀にかけてジャワ島中東部中心に栄えた
ヒンドゥー教王国マジャパヒト朝のシンボルカラー
に基づいていると言われます。
古い言い伝えでは、
「赤」=太陽
「白」=月
現在でま、
「赤」=自由と勇気
「白」=正義と純潔
を表すとされ、この2色が上下に組み合わさり、
「潔白の上に立つ勇気」という意味を示している
そうです。
デンマーク:「祖国愛」「キリスト教への信仰」
ダンネブロ (Dannebrog)=「赤い布」、と呼ばれます。
赤地に白のスカンディナヴィア十字が描かれています。
北欧諸国の国旗で同様に採用されている
スカンディナヴィア十字はデンマーク国旗が
起点となっています。
オーストリアやスコットランドの国旗と並んで、
世界最古の国旗と言われます。
赤=「祖国愛」
白の十字=「キリスト教への信仰」
を意味するとされます。
1219年リュンダニの戦いの最中に、デンマーク王
ヴァルテーマ2世がエストニア軍と戦の戦いで、
苦戦をしていましたが、天からこの旗が降ってきて、
「この旗を掲げれば勝利する」というお告げ
がありました。
その通りにすると、形成逆転し、勝利をおさめた
という逸話があります。
スウェーデン:スウェーデン国章の色
IKEAでおなじみのスウェーデン。
デンマーク国旗のスカンジナビア十字を用い、
スウェーデンの国章で使われている
青地に黄色の十字にしたもの。
12世紀半ば、フィンランドとの戦いの直前にエーリク王が青空を金の十字が横切るのを見たという故事に由来する。
青=湖、澄んだ空
黄色=黄金、輝く太陽、キリスト教、自由、独立
など、を象徴する説があります。
ウクライナ:「青の空と黄の麦畑」
上は青、下が黄色(金)の横二色旗です。
「独立ウクライナの旗」といわれます。
青=空 or 水
金=小麦 or 火 or ひまわり
空と小麦、だとすると、こういうことですね。
まとめ
今回はほんの一部の8か国の
国旗の色の意味をまとめてみましたが、
何気なくみている国旗も、
象徴しているものがわかると
見え方がかわりますね。
世界は広し、ここでは取り上げられなかった
国に関しても、機会があれば、
調べてみると面白いですね。