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色から連想するイメージとその活用例④「白」「黒」「ゴールド」
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色から連想するイメージシリーズ①②③
と続けてきましたが、④でいったん
区切りとします。
今回は「白」「黒」「金」です。
白のイメージ:純粋、無垢、清潔
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「白」から連想されるポジティブイメージ
純粋、無垢、平和、祝福、
「白」から連想されるネガティブイメージ
冷淡、薄情、空虚、降参
「白」がもつイメージ
清潔、無垢、可能性、純粋、
可能性、潔癖、天国、冬、
夢、神聖、降参、冷淡、
「白」からイメージされるモノ
ミルク、白衣、歯、障子、
うさぎ、シャツ、砂糖、
雪、天使、霧、雲、豆腐
病院
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「白」の性格
純粋な、素直な、シンプルな、正義感が強い、
人を信じる、清潔な、
「白」の特性を活かした活用例
ウエディングドレスの「白」
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白いウエディングドレスの始まりは、
19世紀の英国のヴィクトリア女王の
結婚式といわれます。
上流階級の貴族が純白の着用した
ドレスが市民にも広がったようです。
それまでは、結婚式の衣裳の色は
特に決まっていなかったが、
ドレスのリフォームの心配をする
必要のない上流階級では、
若い女性の正装用の白ドレスを
ウエディングドレスに選ぶことが
多くありました。
ビクトリア女王がきっかけとなり、
白のウエディングドレスが大流行し、
今でも花嫁の象徴となっています。
白には「清楚」や「純潔」のイメージがあり、
「あなたの色に染まります」というメッセージ
が込められています。
日本の和装も「白無垢」が用いられます。
平安時代頃からはじまったとされています。
ウエディングドレスと同じ白のイメージも
ありますが、もともと日本では結婚式は、
神に仕える儀式だという説があり、
花嫁は白い着物を着て神に仕えることを
意図していました。
また、白い着物は葬儀のときに着用するもの
でもあったことから、結婚式で白い着物を
着るのは、「結婚相手と最期まで添い遂げる
覚悟」の表明ともされました。
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黒のイメージ:沈黙、高級、絶望
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「黒」から連想されるポジティブイメージ
高級、上質、神秘、自信
「黒」から連想されるネガティブイメージ
不吉、陰気、絶望、孤独
「黒」がもつイメージ
不吉、冷酷、寂しさ、クール、
陰気、拒絶、高級、厳格、
上質、神秘、沈黙、男性的、
プロ意識、自信、死、絶望
「黒」からイメージされるモノ
カラス、喪服、葬式、
男、タキシード、オセロ、
ピアノ、煙突、髪、墨
靴、ペン、傘、シルクハット
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「黒」の性格
孤独な、無口な、完璧主義
反骨精神旺盛、近寄りがたい、
芸術肌、ポーカーフェース
「黒」の特性を活かした活用例
喪服の「黒
1878(明治11)年、初代内務卿の
大久保利通が暗殺されます。
現在の首相にあたります。
大久保利通の葬儀は、諸外国の国賓から
注目され、考慮した政府から、
「会葬者は喪服を黒で統一するように」
とのお達しがあったのがはじまりです。
1915(大正4)年の皇室令により、
宮中参内の喪服は、帯締め・帯揚げ・足袋は白で、
それ以外は黒を着用することが正式に定められました。
当時の喪服は貸衣装が一般的で、貸衣装屋には
白と黒の喪服が混在していました。
貸衣装屋は、汚れが目立たず手入れのしやすい
黒の喪服を揃えるようになりました。
その後、手入れのしやすさや喪服を黒に統一している
欧米諸国の影響もあり、急速に黒い喪服が庶民にも
広まっていきました。
ゴールドのイメージ:ゴージャス、才能、成功
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「ゴールド」から連想されるポジティブイメージ
才能、成功、高級、光
「ゴールド」から連想されるネガティブイメージ
成金、派手、傲慢
「ゴールド」がもつイメージ
ゴージャス、豪華、貴重、
成功、才能、ステイタス、
頂点、豊かさ、勝利、
光、高級、派手、成金
「ゴールド」からイメージされるモノ
金メダル、金閣寺、金箔、
王様、お金、スパイス、
仏像、仏壇、稲穂
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「ゴールド」の性格
豪華な、リッチな、大人、威厳がある、
心が豊かな人、成り上がり、カリスマ、
ブランド志向、目標が高い、目立ちたがり
「ゴールド」の特性を活かした活用例
仏像の「ゴールド」金箔
インドでは、ブッダの偉大さを示すために、
まず聖者が発する人格の光が様式化され、
光背(こうはい)となったのがはじまりです。
そして、聖者の身体は黄金色に輝く、
とも考えらたことから、仏像の表面に
金箔をおすようになりました。
インドやタイでは、金箔を仏像に貼ることは、
功徳を積む行為と考えられました。
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権力の象徴 秀吉の「黄金の茶室」
豊臣秀吉がその権勢を誇示するために全面を
金色づくしで作った茶室です。
侘びや寂びという利休が確立した茶の世界の
対極にあります。
静岡県熱海市のMOA美術館で「黄金の茶室」
の復元がみられます。
まとめ
色から連想するイメージとその活用例シリーズ、
①-④にわたり、計12色についてみてきましたが、
いかがでしたか?
世の中にあるものについて、なぜこの色をつかって
いるのだろう、と意図や背景に興味をもってみると
知らなかった発見があったりして、おもしろいですね。
