Contents
世界の様々な刺繍の特徴①
世界には、国ごと、地域ごとに
さまざまな刺繍の手法があります。
いったいどれくらいあるのかは
数えきれませんが、それぞれの
特徴をみていきながら、
みなさんと刺繍のすばらしさを
共有できたらと思います。
フランス刺繍
日本で「刺繍」といえば、まず
フランス刺繍が代表選手ですね。
英語でもembroideryといえば
フランス刺繍を刺すことが多いです。
自由に絵を描くように刺繍する
ということで「フリーステッチ」とも
いわれます。
イタリア刺繍 プント・アンティーコ(Punto Antico)
イタリア刺繍といえば
プント・アンティーコという古典刺繍が
代表ですね。
イタリア語で
punto=ステッチ
antico=古代の
Punto Anticoで「古典的なステッチ」という
意味です。
D.C.900年頃からのものらしいです。
幾何学的な模様が特徴です。
本の紹介:いがらし郁子著
「イタリアの伝統刺繍 プント・アンティーコ ~ドロンワーク、ハーダンガー刺繍の礎を築いた手仕事~ 」
スペイン刺繍
ラガルテラ(Lagartera)タラベラ(Taravela)
内陸部地域の刺繍で、
幾何学的な模様、中をくり抜いてかがるステッチ
が特徴です。
本の紹介:内田桃子著
オーストリア刺繍 プチポアン(Petit Point)
プチポワンの歴史は、ウィーン、
ハプスブルグ家が繁栄していた
18世紀にさかのぼり、
コブラン織が洗練されて、
進化しました。
マリア・テレジアが宮廷の愛し、
室内の宮廷装飾、アクセサリー、
フォーマルバックなどに用い、
繁栄しました。
キャンバスの布目を細密に刺し、
美しい絵画のように仕上げます。
丈夫で長持ちします。
本の紹介:久家道子著
「久家道子の素敵な刺繍 プチポアン」
イギリス刺繍 ジャコビアン(Jacobean)
南国風のボタニカルな植物や鳥
などの柄が特徴です。
中世、イギリスで東インド会社
との貿易が始まり、
文化が流れ込んできました。
インド更紗布の影響を大きく
受けているといわれています。
専用のAppletons(アップルトンズ)
のCrewel (クルウェル)
というウールの刺繍糸を使って刺します。
本の紹介:Hazel Blomkamp著
「Crewel Intentions: Fresh Ideas of Jacobean Embroidery」
今回はヨーロッパ系の刺繍を紹介しました。
いかがでしょうか。